医療専門学校の学費事情
医療専門学校の学費は決して安い金額ではなく、1年間の授業料は私立大学に匹敵する高さとなっています。
関東にある3年制の理学療法士学科など技術系のコースでは、3年間で平均450万円の学費が必要となってきます。
その上、学費のほかにも教科書代や研修費などの教育費がかかってくるため、さらに経済的負担が重くのしかかります。
したがって、各医療専門学校では様々な学費支援制度を設けて生徒の経済的負担をサポートしています。
学費支援制度で無理なく学べる
医療専門学校では、経済的負担を抑えながら勉強できるよう様々な制度を提供しています。
教育ローンや日本育英会による奨学金は一般的で多くの生徒が利用していますが、問題は卒業後に返済の義務を負うことです。
新卒入社の給与から毎月奨学金の返済へ充てることは、経済的に厳しいため最近では滞納問題がよく取り上げられています。
そこで、おすすめなのが新聞奨学制度と呼ばれる、新聞配達などの業務を行うかわりに返済不要の奨学金を得られる制度です。
ただし、早朝や夕方の仕事となるため体力的にはハードなのでそれなりの覚悟は必要ですが、学費のほかにも住居スペースが用意されるため生活費を抑えられるメリットがあります。
また、同様な制度として医療専門学校が提携する企業や病院で働きながら学べる制度もあります。
この場合、企業の寮や住宅補助などが出ることがあるので、経済的負担を抑えながら学校に通うことが可能ですが、新聞奨学制度と同様に肉体的・精神的負担があるので固い意思が必要です。
夜間部なら負担も軽く社会人経験積めて一石二鳥
多くの医療専門学校では、経済的負担を少しでも軽くしながら学べるよう夜間部を設置しています。
夜間部なら昼間働くことが可能なので、学業との両立は大変ですが、その分経済的負担からは解放されます。
さらに、最近増えている「ワーク&スタディ」を利用すれば、学費の負担を抑えながら医療現場で実務経験を積むことが可能です。
ワーク&スタディは、昼間は医療専門学校が提携する職場で働いて夜間は学校で学ぶ制度で、学費の支払いも毎月の給料の一部を充てていくことが可能な制度です。
したがって、入学時にまとまった金額を納入する必要がなく、10万円入学プランを提供している学校もあります。
ワーク&スタディは、学んだことが直結している現場で実務経験を積むことができることや、医療専門学校と提携しているため、テスト休みなど学業に支障をきたさないよう勤務時間が調整されている点が魅力です。